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バッテリーのボルトの違い

2019年03月25日

☆工具ヘルパー・スタッフコラム

第29回 『 バッテリーのボルトの違い 』

 

皆さんこんにちは! 工具ヘルパー・新人スタッフの荒駒でございます!

いつまでも新人気分ではいられないのですが、どうぞ暖かい目で見守ってやってくださいm(__)m

 

 

 

 

皆さんは電動工具を使っていて、バッテリーの電圧が14.4Vや18Vという数字を目にしますよね?

この数字、不思議に思いませんか?? 中途半端な数字ですし、違和感ビンビンです。

 

 

 

ということで、今回の内容は「バッテリーのボルトについて」お送りします。 いつも通りではありますが簡単に違いなどをご紹介いたします。

決して上から目線ではございません、すべてそういうキャラ設定です(笑)

 

 

 

 

・なぜ14.4V、18Vなのか

でははじめに出た疑問点、バッテリーの電圧はなぜ14.4Vや18Vなのかについてです。

 

どのメーカーもこの数字ばっかりですよね。 違う電圧のバッテリーも作ればいいと思いませんか?

 

 

 

でも作””ないんじゃないんです。 作””ないんです。

 

 

 

リチウムイオン電池というのは、1本の電池で3.6Vの電圧しか作れません。

したがってリチウムイオンバッテリーは3.6の倍数の電圧でしか作れないのです。

その中でも4直列つなぎの14.4V、5直列つなぎの18Vはパワー・サイズともにバランスがいいのでどのメーカーでもよく使われています。

電圧を大きくしようとすればするほどバッテリー自体が重くなってしまうので、使いやすさという点でマイナスになってしまいます。

 

この問題については次世代の新しい電池が生みだされるまでどうにもなりません。 NEW電池が発明されるまで待ちましょう。

 

 

 

ちなみに現在バッテリーの急速に高容量化がどんどんと進んでいますが、これはバッテリーの開発・作成をしているのは電動工具メーカーではなく、別の電気メーカーだからだそうです。

よって、ある電機メーカーが新しいバッテリーを開発したら一斉に電動工具メーカーもそれを利用しはじめるので急速に進んでいると感じるのだと思います。

皆さんがお持ちのスマホや携帯電話も年々電池の持ちがよくなっているということですねぇ ありがたいことです。(年中充電人間)

海外のメーカーでは独自のバッテリーを開発し、電動工具とともに展開しているようです。

 

 

 

 

・14.4Vと18Vの性能の違い

で、そもそも14.4Vと18Vで一体どういう違いがでるんよ?という話ですよね?

電気は電圧が高いほど電流が流れるという特性があります。 なので電圧の高いバッテリーほど電流が流れ、よりモーターを回すことができます。

インパクトドライバーですとトルクが上がります。 なら18V一択!となりそうですが…

 

 

先ほど説明した通り、バッテリー自体の重さは1列つなぎの分重くなります。 電圧が高ければ高いほどエエやんって訳でもないんです。

しかしバッテリーの容量自体も小さくなるので、18Vより14.4Vの方がバッテリーの持ちは悪くなります。

 

 

 

単純に14.4Vと18Vの違いについて書きましたが、では電動工具で例えてみればどうなのか? 性能にかなり差がでるんでしょうね。

 

 

 

 

あれ、トルクがたった5N・mしか変わりません。

これは果たしてどういうことなのかということになりますよね。

 

実はメーカーが18Vの製品も14.4Vと同じパワーで設計しているからなんです。

現在、トルクが既にビットの耐久力ギリギリまで向上しており、これ以上トルクの強いインパクトドライバーを作ったとしてもビットの方が耐えられないらしいです。

 

インパクトドライバーに限らず、グラインダや丸のこなどもフィーリングの悪さやモータ焼損防止を目的としてパワーを抑えている傾向があります。

 

 

 

だったら14.4Vの方がコスパがいいし、そっちでいいやんってなりますが、各メーカーのラインナップをみても18Vシリーズの方が多いのが現実で、

どうやら18Vの製品を展開していきたいという意図がみえますね。 これから14.4V製品はどんどん減少していくんでしょうかねぇ

 

 

 

プロの方だと、「パワーを重視したい、しかしいろんな角度や体勢で使用するので重いのも使いづらい」という悩みが発生すると思います。

どちらを優先するべきなのかはその用途にもよりますし、最終的には使用される方がどこをとって、どこを妥協するかになると思います。

各メーカーから沢山の電動工具が販売されています。 いろいろ試してみるとしっくりくるものに出会えるかもしれません。

ぜひバランスのいい物を探し出してもらいたいものです。

 

 

 

 

今回のまとめとしては…

 

 

・リチウムイオンバッテリーは3.6×XVでしかつくることができない

・実は14.4V製品も18V製品も性能自体の違いがほとんどない

・各メーカーとも14.4V製品が減少、18V製品が増加の傾向にある

 

 

という感じです。

新しい電池ができない限り、この流れは変わらないでしょう。

HiKOKIが18Vバッテリーの大きさで36Vバッテリーシリーズを発売していたりと各メーカーでパワー製品を研究・発売しています。

それぞれの製品との相性でトルクを調整しているので、電圧が高ければ性能がメッチャ違うとは言えないということはわかっていただけたと思います。

これからの各電気メーカー、工具メーカーの開発に期待ですね。

 

 

 

ということで「ボルトの違い」についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか?

業界の知らないこと、隠されていたことが知れて、とくに性能の違いがほとんどないことにびっくりしました。

またまとめていきますので宜しくお願い致します。

ありがとうございました!

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