プロ向け電動工具と一般向け電動工具
2018年09月11日
☆工具ヘルパー・スタッフコラム
第2回『プロ向け電動工具とDIY向け電動工具』
皆様、こんにちは!工具ヘルパーの栗本です。
なんとかサボることなく第2回コラムの記事をこうして作成できています(笑)
さて皆さん、電動工具には「プロ向け」と「DIY(一般)向け」の2種類が存在していること、ご存じでしたか?
電動工具について多少でも調べたことのある方はご存知かもしれませんね。
では、この2つの違いとか見分け方とかはご存知でしょうか?
今回のコラムはこの「プロ向け電動工具」と「DIY向け電動工具」の違いやそれぞれの特徴なんかについてざっくりと解説したいと思います!
1.「プロ向け」ってどういうこと?
電動工具の「プロ向け」というのは、お仕事の場で使用されることを前提としている、というニュアンスを含んだ言葉です。
例えば道路の舗装工事やビルの建築・解体など、お仕事の現場で電動工具を使用する人たちを「プロ」と呼んでいるわけです。
決して電動工具メーカーと契約した電動工具の取扱プロ!・・・なんて意味ではないんですよ(私はそう思ってたりしました・・・内緒ですよ?)
2.プロ向け電動工具の特徴
それでは、プロ向け電動工具の具体的な特徴についてみていきましょう。
最大の特徴は様々な作業現場での使用が想定されているため、過酷な現場環境や長時間の使用に耐えるために本体の耐久性を重視して製作されていることでしょう。
電動工具にある程度の負荷がかかっても壊れにくく、また頻繁に使用されても高精度な作業を連続して行えるように高品質な部品を組み合わせて製造されています。
また電動工具本体の材質も強化されたABS樹脂が使われているため、衝撃に強く破損しにくいという特徴があります。(一部メーカーは除きます)
さらに!プロ仕様の電動工具は一般用と比べて動作音が静かという特徴まであります。
詳しい説明は省略しますが、動作音のもとになる部品にも高精度かつ高品質なパーツが使われているため一般向け電動工具よりも動作音を抑えることが可能なんだそうです。
壊れにくくて破損しにくくて高精度な作業を連続して行えてそのうえ動作音まで抑えられるとはまさに「プロ向け」仕様!
「一般家庭でもプロ向け使えばいいんじゃないの?」
なんて声も聞こえてきそうですが、ちゃんとデメリットもあります。(人によってはデメリットにならないかもですが)
プロ仕様電動工具のデメリット!それは・・・
一般用電動工具と比較して値段が割高になる!!
・・・です。
まあ各部品に高品質なものを使用しているんだから当然と言えば当然なんですけどね(笑)
あとは充電式の電動工具とかだとパワーがある=バッテリーが重くなる=電動工具全体の重量が増す・・・とかでしょうか。
実際パワーのある電動工具を使うと「ズシッ」とした重さを感じて案外疲れてくるんです。
プロ向け電動工具について、まとめると以下の通りです。
1.高耐久
2.高性能
3.一般用と比べて動作音が静か
4.値段が一般用と比べると高い
5.一般用より重くなる(場合もある)
1日の中で長時間、かつ長期間電動工具を使用する予定があるなら思いきってプロ用の電動工具を購入されることをおすすめします。
「大は小を兼ねる」じゃないですけど、やっぱりよりよいものを持っておくに越したことはありませんしね。
3.「DIY(一般)向け」ってどういうこと?
そもそもDIYってどういう意味なんでしょう?
DIYは「Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)」の略語で、直訳すると「自分でやる」という意味です。
この英語の始まりは第2次世界大戦の終戦直後。場所はイギリスのロンドンで、戦後復興を自分たちの手でやっていこう!という国民運動のスローガンとして「D.I.Y(Do It Yourself)」という言葉が誕生しました。
この「D.I.Y(Do It Yourself)」という言葉はイギリス中に広まり、やがて本土に戦火の影響がほとんどなかったアメリカにまで伝わりました。
イギリスとは違い、アメリカは復興さなきゃいけないほど物理的な被害は受けていなかったため、次第に週末レジャーや余暇の一つとして「自分たちの手で何かを製作すること」という意味に変わっていきました。
ちなみに、この「D.I.Y(Do It Yourself)」という言葉を普及させたのは。世界で初めてトリガースイッチを採用した電気ドリルを製造・販売したブラック&デッカー(現スタンレーブラック&デッカー)であると言われています。
現在では「DIY」=「日曜大工」という認識で世間に定着しています。
つまり「DIY向け」というのは「日曜大工用に使える一般家庭向け」という意味合いです。
4.DIY(一般)向け電動工具の特徴
プロ用電動工具とは異なり、過酷な作業現場や長時間の連続使用などは想定されていないため、やはり耐久面ではプロ用に劣ってしまいますが、そのぶん価格は抑え目に設定されていうことが多いです。
ただし、耐久性に劣るとはいってもご家庭でのちょっとしたことに使用され分には十分すぎる耐久性を持っているので、あくまでも「プロ」の現場で使用されることを想定しているプロ向け電動工具と比較して耐久性が劣るというだけです。
実際ご家庭で普通に使用される分には十分に長持ちします。そういう意味で、DIY向けの電動工具はとてもコストパフォーマンスに優れていると言えます。
5.プロ用とDIY用の見分け方
多くの電動工具メーカーは、一目でプロ用電動工具とDIY用電動工具の区別がつくように、本体カラーを使い分けています。
例えばマキタなら、青いカラーリング=プロ向け電動工具
緑のカラーリング=DIY向け電動工具
続いて日立工機は、緑+黒いカラーリング=プロ向け電動工具
紫+黒いカラーリング=DIY向け電動工具
といった具合です。
もちろん例外もあったり、他の様々なカラーバリエーションでもプロ用・DIY用電動工具が販売されてもいますので、見分けるための参考例として受けとめて頂けると幸いです。
最近はDIYが流行していることなどから、多くのメーカーが一般向けモデルを意識していることもあり、以前よりもかなりプロ向け・DIY向けの区別がつきやすくはなりましたが、やはり万が一の買い間違いを防ぐために、お求め先の店員さんや、購入前にメーカーの公式ホームページなどでカタログをチェックしておくことをおすすめします。
6.まとめ
いかがでしたか?今回はプロ向け電動工具とDIY向け電動工具の違いや特徴、見分け方について簡単にですがご紹介あせていただきました。
これから電動工具を購入してみようという方々の一助になれば、幸いです。
それでは!また次回のコラムでお会いしましょう!